台湾の游錫堃(ゆう・しゃくこん)立法院長(国会議長に相当)は4日、台湾北東部・宜蘭県の蘇澳港から高速船で沖縄県・与那国島を訪問した。立法院長の同島訪問は初めて。游氏は「日台関係を促進し、台湾と与那国島を船で結ぶ観光ルートを作る」と意欲を示した。
游氏は立法院(国会)で対日交流を促進する議員連盟の会長を務め、訪問には与野党の立法委員(国会議員)や観光業者ら約80人が同行した。与那国島で観光地の視察を行ったほか、超党派の議員連盟「日華議員懇談会」の古屋圭司会長らと面会。その後、同じ船で台湾に戻った。
与那国島と宜蘭県の距離は約110キロで、高速船で約2時間だが、観光客が訪問するには空路で那覇を経由する必要がある。台湾の観光業者は、直航便ができれば「与那国島、台湾の双方にとり観光客を増やすチャンスになる」と話す。
ただ、与那国島には出入国管理などを行う出先機関がなく、今後の対応が必要となる。また、台湾を自国の一部と主張する中国が反発する可能性もある。游氏は6月下旬、「(中国の反発に)いちいちおびえていては、台湾は外に出られなくなる」と強調した。
原文出處 產經新聞